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病名:脳幹部腫瘍(グリオーマ)
発病時期:2007年夏ごろと思われます。
2007年 秋
・目の斜視が気になり、○○市の「○○眼科」へ受診。
その時の診察では、遠視による調節性内斜視と診断されました。
斜視の治療のための眼鏡を作ろうと何度か受診をしていた時に
頭痛を訴えたため、○○市の○○病院・小児科を受診。
・○○病院でMRI検査をしたところ脳腫瘍が見つかりました。
その日のうちに栃木県下野市の自治医科大学付属病院の脳外科に
救急搬送され 2007/10/17 自治医科大学付属病院・こども医療センター
に入院。
・入院中は放射線治療と抗がん剤の治療を行いました。
・2007/11/30
放射線治療が終了したため退院。
2008/2 現在
症状は目の斜視以外は、ほとんど元の元気な状態に戻っています。
目の斜視については、主治医の先生に眼鏡を作るべきか相談したところ
腫瘍の状態で斜視の角度が変わるため、眼鏡を作っても角度が安定しない
ため逆に見づらくなってしまうと予想できるので作る必要はないと言われて
います。
本人も無意識に利き目の左目で物を見ているようで、それほど負担はない
ようです。まれに細かい作業や、字を書いたり、本を読むぐらいの距離感は
見づらいみたいです。
入院中は目が疲れると頭痛を訴えていましたが、最近ではそれもなくなって
います。
見た目に、「寄り目」になってしまうことは本人も気にしています。
通院について
現在は2週間おきの金曜日に血液検査をするため、自治医科大学付属病院へ
通院しています。
1ヶ月〜1ヶ月半の間隔で、映像(CTまたはMRI)で腫瘍のチェックをしています。
髪の毛について
脱毛は放射線治療によるものです。
なので、放射線を当てていた部分のみが抜けている状態です。
ほとんど抜けきった状態なので、これから少しずつ生えてくるはずです。
脱毛している部分は、日焼けした後の肌のようなデリケートな状態です。
直射日光や冷たい風などに、なるべくさらさない方がいいでしょうと言われて
います。屋外では帽子の着用をお願いします。
本人も少し気にしているようです。
薬の服用について
退院後も抗がん剤の治療は継続しています。
現在は4週間おきに5日間服用しています。
薬の服用は自宅で行います。
薬の副作用ですが、服用する抗がん剤は「吐き気」や「脱毛」などは無く、
目立った副作用はありません。
服用している抗がん剤の副作用はリンパ球の低下などです。
リンパ球の低下は、健康な人なら気にならないカビや細菌などに弱くなる
そうです。(水虫の原因のカビとか、口の中の細菌など・・・だそうです)
もちろん風邪などにも気を付けなければならないのですが、白血球の数値は
悪くなっていないのでそれほど神経質になる必要はないようです。
通常の手洗いと、うがいをお願いします。
その他、食事や運動などの制限は一切ありませんので
今まで通りのご指導をお願いいたします。
―― お願い ――
主治医の先生からは、この病気は治療することで一時は良くなるが必ず再発
するという悪性の腫瘍だと言われています。
元気に過ごせる期間は、個人差はあるものの退院後、約半年ほどと言われ
ました。
私たちも、普段から陸玖の体調や行動などには気を付けて見ていますが
保育園に通園するにあたり、以下のような症状が見られましたら
ご連絡のほど、よろしくお願いします。
・頭痛
・吐き気
・歩行障害(ふらつき、転びやすい など)
※入院中はスキップができない状態でした。
・構音障害
・手足のしびれ・ふるえ
・排尿障害(おしっこをしたいけど、上手く出せない)
その他、何かお気付きになられましたら、ご連絡いただけるとありがたいです。
お忙しいところ、大変申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
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脳幹部膠腫(脳幹部神経膠腫) brainstem gliomaについて
1. 脳幹部に発生する予後不良の小児腫瘍です
2. 小児では3歳から7歳くらいの幼児に多いのですが,大人にもみられます
3. 脳幹部は脳の中でも最も重要な部位とされ,大脳からの神経線維が集中
して走る部位ですし,呼吸中枢や意識の中枢があります
4. 脳幹部は上の方から順に中脳,橋,延髄と呼ばれます
5. 脳幹部神経膠腫の病理組織は星細胞系腫瘍です
6. 星細胞系腫瘍とは,びまん性星細胞腫,退形成性星細胞腫,膠芽腫を
いいます
7. まれに脳幹部に毛様細胞性星細胞腫や神経節膠腫ができますがこれは
また別のものですし,一般的に脳幹部膠腫というばあいには含まれない
こともあります
8. 初期症状はふらついて歩くのが不安定になること(失調性歩行)が多いです
9. 3ヶ月くらいでゆっくり進行して気づかれるものから、3週間くらいで急激に
ひどい症状になるものまであります
10. 四肢の運動麻痺ばかりでなく顔がゆがむ(顔面神経麻痺)や眼の位置が
おかしい(眼球運動障害)などの脳神経症状もでますが,小児は自分から
症状を訴えることが少ないです
11. MRIでは脳幹部(とくに橋)が腫れます(腫大します)
12. MRIのFLAIR(フレア)画像とかT2強調画像で,白くぼーっと滲んだように
映ります
13. 腫瘍の一部が造影剤で白く増強されることがありますが,この場合は
やや悪性の所見を示します
14. 末期になっても頭の中に水がたまる水頭症が起きにくいのも特徴です
15. 摘出手術は脳幹部の重大な機能障害を生じるのでできませんし、手術
しても何の意味もないことが多いです
16. 手術で摘出できない部位であるために,MRIをみてから放射線治療が
行われます
17. 化学療法は効かないと思った方がいいですし,強くお勧めできるものは
ありません
18. ニドランやカルボプラチンやビンクリスチンやテモゾロマイド(テモダール)
などが使用されることもありますが、効くという証拠はありません
19. テモゾロマイドという新しい抗がん剤はすでに試されていますが大きな
期待はできません
20. 多くの場合,放射線照射により一時的な腫瘍の縮小効果と症状の改善は
得られますが,長期の治療効果はきわめて不良で再増大(再燃)します
21. 一般的には50グレイから60グレイという放射線量が用いられますが,
ちょっと多いかも
22. 放射線治療を細かく分けてたくさんの回数で行うhyperfractionationという
方法で高い線量(70グレイくらい)をかけようという試みがなされましたが
利点はありませんでした
23. 脳幹部の腫れが強くなって症状が悪化してきたときにはステロイド
(リンデロン、デカドロン)を使うと一時的に症状が改善します
24. 脳幹部膠腫の子供たちが1年くらいのうちに死亡する確率は50%程度
ですし,小児の脳腫瘍の中でも死亡率が最も高い腫瘍です
25. 逆に,毛様細胞性星細胞腫は化学療法で小さくなりますし放射線治療が
有効なことも多いです
26. 神経線維腫症の1型(NF-1)の患児にできる脳幹部膠腫は大きくならない
ので治療をしてはいけないので気をつけて下さい
27. NF-1の患者さんは放射線治療を安易に受けてはいけません
28. 毛様細胞性星細胞腫やNF-1に合併する脳幹部膠腫との鑑別診断は
慎重にしていただきましょう
脳外科医 澤村豊先生のホームページより
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プロフィール |
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2008年7月に愛する5歳の息子を脳腫瘍という病気で亡くしたママです。少しでも他の方のお役に立てたら、そして息子の頑張った姿を知って欲しくて。。。 |
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陸玖の病気が発覚する以前に子育てに関するサイト「Happiness☆誕生〜子育て」を運営していました。陸玖が産まれて5歳までのことが綴られています。良かったら覗いてみてくださいね。 |
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朝日新聞に掲載されました |
2011/1/25〜29の5日間
『患者を生きる』とい欄に、「この子らしく」という陸玖の闘病記録の記事を掲載していただきました。
閲覧はこちらから
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LINK集 |
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広げようリボン運動 |
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ゴールドリボン |
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小児がんに関する啓発活動や、治療研究などへの経済的支援を求める運動をしています。 |
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オレンジリボン |
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オレンジリボン運動で子ども虐待防止の輪を広げましょう。 |
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細菌性髄膜炎から子ども達を守りたい |
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ヒブワクチンってご存知ですか?ワクチンで守れる『いのち』はあります!いのちの格差を無くすためにも現在、ヒブワクチンの定期接種化を求める署名活動をしています。 |
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