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2008年6月15日(日)
今日は日曜日だけれど、朝 五味先生が病室に顔を出してくれた。
いつも先生は大きな声で「おはよう!陸玖くん〜」と陸玖に声を掛けてくれる。
先生:「先週は、たくさんのお見舞いの方が来ていたみたいですね!」
私: 「はい、面会の許可を頂いたので、みんな、陸玖に会いたいって来て
くれます。」
先生:「結構、お子さんも来てるみたいですけど・・・。
私: 「はい、保育園のお友達とか、仲良しなお友達も会いに来てくれてます。」
先生:「小さい子の反応はどうですか?陸玖くんを見て驚いちゃったりして
ますか?」
私: 「心配していたほどでは無かったです。5歳くらいだと、今の状況が
理解できないみたいです・・・。」
先生:「そうですか・・・。」
実は五味先生は、陸玖のことはもちろん、お見舞いに来る子供のことも
心配してくれていたようで、ベッドに横になって気管挿管して口と頬は
テープで固定されて陸玖の表情も隠れてしまっている。
そんな陸玖を見て、子供達が驚いてしまうのではないか・・・と気にして
くれていました。
そこで、先生から”気管切開”のお話があった。
”気管切開”も私はテレビでしか見たことないけど、喉のところに穴を開けて
そこから呼吸を確保する方法だ。
先生の話では、気管切開すれば口元のチューブやテープも無くなるため
顔がすっきりして陸玖くんの表情もよく見れるし。。。
ただ、喉を切開しなければなりません。
切開なので、もちろん血も出ますし、痛みもあります。
今の陸玖くんに、あえてこれ以上、傷を付ける必要があるのかというと
本来はするべきでは無いのかもしれませんが、そういう方法もあります。
お父さんと相談してみてください。
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先生から気管切開の話を聞いたとき、迷いましたが、どちらかというと
私はやりたい!と思いました。
確かに、これ以上痛い思いをする必要は無いんじゃないか。。。とも思うけど
その時の陸玖は、よく口元を動かしてたのです。
私や看護師さんの話しかけなどに、反応してニヤって笑うようなそんな表情を
してました。
しかし、口にはチューブとバイトブロック、そして固定のためにテープが口の
周りから頬に渡ってしっかりと貼られているので口を動かしにくそう。
このチューブやテープが無ければ、もっとよく陸玖の顔も見れるし、笑った
顔も見れるのでは。。。と、つい思ってしまう。
しかし、これは親のエゴなのかもしれない。
陸玖は望んでいないのかもしれない。
今のままでは、口からチューブが入ったままで、口を閉じることも出来ない。
喉を切開て傷跡が安定するまで痛いけど、それ以降は口元は楽になるし
長い目でみれば、その方がいいのではないか。。。
パパと相談しながらいろいろ考えた。
気管切開すると声が出せなくなるらしい。。。今の陸玖にそんな心配は必要
ないと思うでしょうが、私達はこのような状態になっても奇跡を信じて願って
いたし、病気が治って普通の生活に戻ったときに声はどうする。。。と真剣に
悩みました。
しかし、それより何より陸玖の顔がちゃんと見たい!それが親のエゴですが
一番でした。
陸玖、痛いかもしれないけど頑張って気管切開してもらおう。
それが私達の考えでした。
私達の考えは決まった。
先生に、気管切開を希望することを告げた。
しかし、今度は先生の方が何だか悩んでいるようだ。
大人の気管切開の場合は病室で行なう場合が多いらしい。
しかし、陸玖のように子供の場合は何か事故があっては大変なので
全身麻酔をし手術室で行なうらしい。
そうなると、麻酔科や小児外科の先生の協力が不可欠になる。
患者にとって前向きな手術なら問題がないけれど、今回のように寝たきりで
今後の回復を考えると厳しい陸玖に、あえて傷を付ける手術は、他の先生の
賛同を得られないのでは。。。という心配があるらしい。
2008年6月16日(月)
心拍、血圧、血中酸素とも落ち着いている。
しかし、熱が上がったり下がったりして安定しない。
体の体温調節が上手くいかないようだ。
血液検査では、特に炎症などは診られないみたいだけど、脳のCTと胸の
レントゲンを撮った。
胸のレントゲンは綺麗で肺炎の心配はない。
ただCTでは、脳が上へあがってきているらしい。
今日は、保育園で仲良くしていた女の子がお母さんと一緒にお見舞いに
来てくれた。
いつもは陸玖と並んで元気な子だけど、慣れない病院で寝たきりになった
陸玖を見て驚いているのか、借りてきたネコちゃんのようにおとなしい。
正直、寝たきりになった陸玖を見せると驚くだろうし、子どものお見舞いは
どうなんだろう。。。と思ったときもあったけど、陸玖にとっては仲良しの
お友達が会いに来てくれて声を聞くことができることが一番、嬉しいのかも。。。
遠くまでお見舞いに来てくれてありがとうね (´▽`)
陸玖は○○ちゃんが来てくれたこと、ちゃんと解かってると思うよ!
2008年6月17日(火)
看護師さんによる痰の吸引時に陸玖の咳き込みが少なくなってきた。
これは反射が弱いということらしい。
先生には気管切開の希望を伝えてあるのに、話が進まない。
五味先生は気管切開を躊躇しているように感じる。
やっぱり、他の先生の賛同が得られないのかな。。。
夜、看護師さんが、「気管切開の参考になれば・・・。」と実際の患者さんの
写真や、気管切開の仕方やその後のケアなどの資料を私達に見せて
くれた。
「術後は、傷口が安定するまでは、出血もあるし見た目も痛々しいですよ。
本人も痛いだろうし、見ている両親も辛いかも。。。」と看護師さんに
言われ、私達も悩む。。。
何が正解なのか、間違いなのか、それは誰も解からない。
陸玖に聞けたら、何て言うのかな?
切るのはヤダって言うかな?でも口をずーっと開けっ放しも辛いよね。
解からない。。。
2008年6月18日(水)
気管切開が明日に決まった。
そうと決まれば、体を綺麗にしなくちゃ!
入院してから毎日、体を拭いて貰っているけれど、お風呂に入っていないので
明日の切開に向けてシャワーで体を綺麗にしよう!と看護師さんも張り切って
シャワーの用意をしてくれている。
シャワーと言っても、寝たきりなのでシャワー用のストレッチャーを用意して
そのまま浴室に入ってシャワーで寝たまま体を洗うようだ。
何だか大掛かりになってしまって、すみません。。。って感じ。
ただ、今の陸玖は心拍、血圧、血中酸素のモニターを付けてチェックして
いる状態。
シャワー中はモニターを外さなければならないので、なるべく陸玖の体調が
安定している時間を見計らってシャワーをしようと、モニターをチェック。
しかし今日は、どうも血圧が低い。
ぎりぎりまで様子を見ていたけれど、やっぱり血圧が低いので大事をとって
シャワーは中止になってしまった。
いつも以上に、首周りを綺麗に拭いて貰って、明日に備える。
これは陸玖の抵抗なのか?!
そんなにシャワーが嫌だった?
血圧を上げるためにプレドパを点滴する。
咳の反射も弱っているし、点滴で高カロリーな栄養は摂っているけれど
体力が落ちてきたのかな。。。
明日、予定通り 気管切開できるかな?
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プロフィール |
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2008年7月に愛する5歳の息子を脳腫瘍という病気で亡くしたママです。少しでも他の方のお役に立てたら、そして息子の頑張った姿を知って欲しくて。。。 |
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陸玖の病気が発覚する以前に子育てに関するサイト「Happiness☆誕生〜子育て」を運営していました。陸玖が産まれて5歳までのことが綴られています。良かったら覗いてみてくださいね。 |
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朝日新聞に掲載されました |
2011/1/25〜29の5日間
『患者を生きる』とい欄に、「この子らしく」という陸玖の闘病記録の記事を掲載していただきました。
閲覧はこちらから
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LINK集 |
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広げようリボン運動 |
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ゴールドリボン |
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小児がんに関する啓発活動や、治療研究などへの経済的支援を求める運動をしています。 |
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オレンジリボン |
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オレンジリボン運動で子ども虐待防止の輪を広げましょう。 |
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細菌性髄膜炎から子ども達を守りたい |
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ヒブワクチンってご存知ですか?ワクチンで守れる『いのち』はあります!いのちの格差を無くすためにも現在、ヒブワクチンの定期接種化を求める署名活動をしています。 |
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