TOP > DSができない
 DSができない
  2008年4月29日(火)

  シャント手術も無事に済んで、傷跡の痛みは残るものの水頭症の症状も
  改善し頭痛を訴えることも無くなった。
  それに、脳の浮腫みを取る点滴(グリセオール)も効いているようで日に日に
  元気になって行く陸玖。

  入院した当時は頭痛が酷くベッドから起き上がることも出来なかったのに、
  今では自分でトイレにも行けるし、プレイルームでみんなと一緒に食事も
  出来るようにまで回復。
  ベッドだって自分で昇り降りができるし、これなら退院も近いかも。。。

  2回目の入院が楽しみにしていたディズニーランドを予定していた前日に
  なってしまったこともあり、先生もなるべく早く退院してディズニーランドに
  行かせてあげたいと思ってくれているようで、先生と退院の日にちを相談。

  手術の傷も問題ないし、何より元気だし、GWは病院もお休みになるし、
  どうせならGWはお家で過ごせるようにと、5/2に決まった!

  5/2は偶然にもパパの誕生日。
  ケーキと、ごちそうを用意して、陸玖の退院祝いとパパの誕生日を一緒に
  しようと計画。陸玖にも話したら大喜び O(≧∇≦)O 楽しみだね♪

  しかし、ここで問題。
  入院中の今はグリセオールを点滴していますが、退院したら点滴はできない。
  退院しても、グリセオールと同じような効果のある飲み薬(プレドニゾロン錠)の
  処方を考えているとのこと。
  その薬が陸玖くんにどれくらい効果があるのか、入院中に飲み薬に切り
  替えて様子を診ましょうということになった。

  そのときの私は、飲み薬(プレドニゾロン錠)はグリセオールの点滴の代わり
  なんだから、当然 同じような効果が期待できると簡単に思っていました。



  2008年4月30日(水)

  今日は、水曜日なのでパパが陸玖に会いに来ました。

  退院の準備のための飲み薬(プレドニゾロン錠)に切り替え、点滴が腕から
  外れて身軽になり、陸玖もご機嫌です (*^-^*)

  元気だった以前のように、病棟内の廊下を行ったり来たり、元気なのでじっと
  していられないほどだ。。。

  そんな陸玖の様子を見てパパも安心したみたい。
  こんなに元気なら、退院してGWはいっぱい遊べるね♪
  どこに行こうか? 何をしようか?と迷っちゃうね。
  ただ、GWはどこに行っても混んでるよね。。。 ( ̄▽ ̄;)
  それだけが心配――。



  2008年5月1日(木)

  グリセオールの点滴を止めて、飲み薬(プレドニゾロン錠)に換えて丸1日。
  前夜、私が家に帰る頃は陸玖は、まだ元気でした。

  私は、明日の退院のため陸玖の洋服とかを用意していつものように陸玖の
  病室へ入ると陸玖の様子が変だ。

  今まで、食事はプレイルームでみんなと食べていたのに、ベッドに横になり
  看護師さんが食事を手伝っている。
  しかも、食欲もないようだ。。。

  前日の陸玖の様子とあまりにも違っていて戸惑う私。。。。
  何があったの???

  すっごい心配だけど、私が笑ってないと陸玖が不安になる・・・。
  「おはよう!、どうした?」と明るく声を掛ける。

  食事の世話を看護師さんと変わる。
  食べたい気持ちはあるけれど、食べ物を噛むのに時間が掛かるし、
  飲み込むのもちょっと大変そうだ。。。

  陸玖と話しても、言葉がしっかりしない。聞き取りづらい。
  昨日の陸玖とまるで別人のようだ・・・。

  そこへ五味先生がやってきた。
  先生の話だと、グリセオールの点滴を止めて丸1日以上経って、体から
  薬が抜けて、脳の浮腫みが出てしまっているのではないかということ。
  飲み薬(プレドニゾロン錠)を飲んではいるので、その効果はこれから
  出てくると思うが、この様子だとグリセオールほどの効果は期待できない
  ようだ。。。

  しかし、自宅へ帰ることを最優先に考えると、これは仕方が無いこと
  のようです。

  それにしても、こんな状態では退院なんてできないのでは?
  先生も今の状態では退院はさせられないので もう数日、様子を見させて
  下さい。と言われてしまった。

  陸玖にも、明日の退院はできないことを告げると、「ヤダ!帰る!」と泣かれて
  しまった。

  そりゃそうだよね、退院を誰よりも楽しみにしていたのは陸玖だもんね。。。





  午後になると、朝よりは体調は良いみたい。起き上がって遊びだした。

  ベッド周りにはDSはもちろん、塗り絵やワークブック、ゴーオンジャーの
  エンジンオーにマンタンガンなど色々揃っている。

  とりあえず大好きなDSをやりたいと言うので陸玖に渡すと、「出来ないよ・・・」
  と泣き出した。
  どうした?と陸玖を見ると、手や指に力が入らないみたい。
  DS本体を持つのもやっと、ゲームを始めてもボタンを押し続けることが
  難しい状態になっている。
  そのうち、DS本体も手から滑り落ちてしまう・・・。

  その姿を見て、ショックと可哀想で、涙が出そうになる。。。
  でも、陸玖の前では私が泣く訳にはいかない。
  「ママが手伝ってあげるよ」とDSに手を添えて一緒にDSを始めるけど、
  思ったようにできないことで、陸玖が「出来ないよ!」と怒りだした。

  じゃ、別のことをしよう!と言うと、今度はゴーオンジャーで遊ぶと言い出した。
  これは、DSより重いから余計無理なのでは・・・。
  案の定、昨日まで出来ていた合体などができない。

  イライラして陸玖は泣き出してしまう。
  「大丈夫だよ。。。」としか言ってあげられない自分が情けない。

  先生の話では、飲み薬は切り替えたばかりなので、もう少し飲み続ければ
  今より改善してくるはずらしい。

  薬が効いてくれることを祈る。。。




  その夜、家に帰りパパに今日の陸玖の様子と、退院が延期になってしまった
  ことを話すと、パパも信じられない様子。
  「昨日、会いに行ったときは、あんなに元気だったのに。。。
  何で?何で?」と陸玖の変化を受け入れられないようだ。

  一緒に誕生日をお祝いできると思っていただけに、ショックが大きい。






 

プロフィール
2008年7月に愛する5歳の息子を脳腫瘍という病気で亡くしたママです。少しでも他の方のお役に立てたら、そして息子の頑張った姿を知って欲しくて。。。
陸玖の病気が発覚する以前に子育てに関するサイト「Happiness☆誕生〜子育て」を運営していました。陸玖が産まれて5歳までのことが綴られています。良かったら覗いてみてくださいね。
闘病日誌
異変
斜視?!
頭が痛い!
近くの総合病院
CTに写らない!?
救急車で・・・
告知
初めての入院
点滴が入らない
おしっこが出ない
放射線治療開始
中心静脈カテーテル挿入
抗がん剤を始める
入院のイラダチ
病棟イベント ハロウィン
遠足に行けない
自分で歩ける!
うれしい外出許可
放射線治療を嫌がる
順調な回復。でも頭痛が・・・
ドナルドがやってきた
外泊&誕生日パーティー
髪の毛が抜ける
病棟での誕生日
ベッドから落ちる
太ったね〜
スキップができる
X'masケーキを予約
病棟のお友達
わがまま
退院前のMRI検査
最後の放射線治療
静脈カテーテルを抜く
1度目の退院
 
自宅治療開始
遅れた七五三
初めての外来
嘔吐下痢症になる
涙の代替治療
保育園&空手 復帰
クリスマス
友人に告白
初めての迷子
新年
自宅で抗がん剤治療
強くなれ!
MRI検査
保育参観
風邪をひく
雪遊び&温泉旅行
蓄膿症になる
雪遊び ボードデビュー
CT検査
初めての電車
卒園式の練習
空手 昇級審査
年長さん
花見だ〜
セカンドオピニオン
播種(転移)が見つかる
夜の救急病院
 
2度目の入院
水頭症を発症
シャント手術
DSができない
強引な退院
 
車椅子の生活
涙の代替治療A
言葉が伝わらない
ディズニーランド
自由にならない体
眠れない夜
奇跡の風
みんなで旅行
 
3度目の入院
個室 付き添い
シャント交換
水頭症の悪化
延命治療の決断
お見舞い
床ずれ防止のエアマット
七夕 短冊への願い
気管挿管
保育園のお友達
けいれん止めの薬
気管切開する?
人工呼吸器を使う
延命治療@
添い寝をする
延命治療A
輸血する?
最後のケア
最後まで頑張ったね
みんなに見送られて・・・
天国の陸玖へ
陸玖のいない生活
クリック募金サイト上の募金
ボタンをクリックするだけで、
無料で募金ができる仕組みです。
みんなで募金の輪を広げましょう!
 
 
Library
脳腫瘍(小児脳腫瘍)
斜視
水頭症
中心静脈カテーテル
小児慢性特定疾患
セカンドオピニオン
放射線治療
お勧めサイト
脳外科医 澤村豊のホームページ
自治医科大学とちぎ子ども医療センター
セカンドオピニオン・ネットワーク公式サイト
NPO法人 脳腫瘍ネットワーク
 
朝日新聞に掲載されました

2011/1/25〜29の5日間
『患者を生きる』とい欄に、「この子らしく」という陸玖の闘病記録の記事を掲載していただきました。
閲覧はこちらから
 
LINK集
 
広げようリボン運動
ゴールドリボン
小児がんに関する啓発活動や、治療研究などへの経済的支援を求める運動をしています。
   
オレンジリボン
オレンジリボン運動で子ども虐待防止の輪を広げましょう。
子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
 
細菌性髄膜炎から子ども達を守りたい
ヒブワクチンってご存知ですか?ワクチンで守れる『いのち』はあります!いのちの格差を無くすためにも現在、ヒブワクチンの定期接種化を求める署名活動をしています。
免責事項
こちらで紹介している治療に関して本サイトは、あなたに対して保証できるものではありません。利用者が当ホームページの情報を用いて行う一切の行為について、何ら責任を負うものではありません。 本サイトを利用する場合は、自己責任にてお願い致します。
《重要》
ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。
Copyright (C) 2008  脳腫瘍と闘った小さな戦士 All Rights Reserved