TOP > 点滴が入らない
 点滴が入らない
  2007年10月20日(土)

  朝、私が病院に着くと朝ごはんを食べ終えた頃だった。
  食事を手伝ってくれた保育士さんが「今朝は納豆だったけど、食べました
  よ!」と言っていた。
  納豆?!家じゃ、臭いと言って全然食べないのに。。。
  「好き嫌いしないで食べて偉いね!」って褒めて部屋に戻ろうと陸玖を抱っこ
  した瞬間、「気持ち悪い!」っと言って朝食を全て吐いてしまった。

  食べ付けない納豆がいけなかったのか、それとも頭痛からなのか???
  今まで頭が痛いとは言っても、吐かなかったのに・・・。
  
  数日前には頭が痛いとは時々言うものの、自分で歩けたし、もっと元気だった
  のに・・・今ではフラついて1人で歩かせるのが怖いくらい。
  斜視も酷くなっている感じだし、2週間前に運動会で走り回っていたのが嘘の
  ようにぐったりしている。
  それだけ脳腫瘍が日に日に大きくなって陸玖を苦しめているんだ・・・と思うと
  早く、早く治療しなきゃ!と気持ちが焦ってしまう。


  陸玖が入院してまず最初に治療として始めたのが腫瘍による脳の浮腫みを取る
  グリセオール、ステロイドの点滴。

  このお薬は漏れやすいようで、点滴を始めて最初のうちは順調でも少しすると
  点滴の場所が痛いと言い出す。看護師さんに漏れを確認してもらうと「液が
  漏れてますね。。。」と言われ、せっかく痛いのを我慢して入れた点滴なのに
  抜く羽目に。。。

  点滴を抜くのは看護師さんでも出来るけど、入れるのは先生ではなくては
  できない。
  週末だと当番の先生に来てもらうしかないので、点滴は先生待ち。
  その間も陸玖は「頭が痛い」と訴えている。
  飲み薬の痛み止めを処方してもらったけど、あまり効いている感じがしない。
  それどころか、吐いてしまう。

  しばらくして当番の先生がやってきて、点滴を入れてくれるけど、子供の血管は
  細いので慣れていないと難しいらしい。
  小児科の先生の協力を得て、どうにか点滴が入る。
  でも、陸玖にとってこの点滴を入れるのがものすごく痛いらしく、処置室から
  陸玖の「痛い〜」と泣き声が聞こえると、胸が苦しくなる。




  2007年10月21日(日)

  飲み薬では吐いてしまうからと、座薬を処方してもらう。
  少しは効いたのかな?それとも疲れのせいなのか、すこしウトウトする。
  でも目が覚めるとまた、「頭が痛い!」と言っている。

  明らかに昨日より、さらに痛みが酷くなっている。
  痛みが酷すぎて食事もほとんど取れない。
  そのため、ぐったりとして力がない。
  
  そしてまた点滴の入っている腕が痛いと言い出した。
  看護師さんに確認してもらうと、また漏れているらしい。。。
  「先生に連絡しますね。」と言われ陸玖の腕から点滴を抜く。
  抜くのはいいけど、また入れるのよね。。。

  今日も日曜日なので当番の先生待ちです。
  脳の浮腫みを取る大事なお薬なのに、それが入れられないなんて。。。
  不安ばかり募る。
  相変わらず、陸玖は頭が痛いと言っているし、痛みを我慢しているせいで
  体中が汗でびっしょりになるくらいだ。
  私にできることは、頭の痛いところをさすってあげるくらい。
  どうかしちゃうんじゃないだろうかというぐらい痛がっている。
  心配で心配で陸玖から離れられない。
  手が痺れるくらいずっと痛いところをさすってあげるしかできない。

  先生はまだ来ないの?早く来て!!という気持ちでイライラする。
  病院に居るのに・・・入院してるのに、痛いのを取ってあげられないなんて・・・。
  結局、この日も痛みから2回吐いてしまった。

  昼間に抜いた点滴は、夜になってやっと来てくれた先生に入れてもらった。
  しかし、腕には何度も点滴を抜き差ししていて入れられる場所がないと
  いうことで、最終的には足から入れることに。
  足って手より痛いって言うよね・・・。見た目もとても痛そうで、代わってあげ
  られるものなら代わってあげたい。
  
  入院していれば安心。と思っていたけれど、先生だってお休みがあるのよね。
  どんなに大きな病院に居ても、週末は安心できないことを知りました。






 

プロフィール
2008年7月に愛する5歳の息子を脳腫瘍という病気で亡くしたママです。少しでも他の方のお役に立てたら、そして息子の頑張った姿を知って欲しくて。。。
陸玖の病気が発覚する以前に子育てに関するサイト「Happiness☆誕生〜子育て」を運営していました。陸玖が産まれて5歳までのことが綴られています。良かったら覗いてみてくださいね。
闘病日誌
異変
斜視?!
頭が痛い!
近くの総合病院
CTに写らない!?
救急車で・・・
告知
初めての入院
点滴が入らない
おしっこが出ない
放射線治療開始
中心静脈カテーテル挿入
抗がん剤を始める
入院のイラダチ
病棟イベント ハロウィン
遠足に行けない
自分で歩ける!
うれしい外出許可
放射線治療を嫌がる
順調な回復。でも頭痛が・・・
ドナルドがやってきた
外泊&誕生日パーティー
髪の毛が抜ける
病棟での誕生日
ベッドから落ちる
太ったね〜
スキップができる
X'masケーキを予約
病棟のお友達
わがまま
退院前のMRI検査
最後の放射線治療
静脈カテーテルを抜く
1度目の退院
 
自宅治療開始
遅れた七五三
初めての外来
嘔吐下痢症になる
涙の代替治療
保育園&空手 復帰
クリスマス
友人に告白
初めての迷子
新年
自宅で抗がん剤治療
強くなれ!
MRI検査
保育参観
風邪をひく
雪遊び&温泉旅行
蓄膿症になる
雪遊び ボードデビュー
CT検査
初めての電車
卒園式の練習
空手 昇級審査
年長さん
花見だ〜
セカンドオピニオン
播種(転移)が見つかる
夜の救急病院
 
2度目の入院
水頭症を発症
シャント手術
DSができない
強引な退院
 
車椅子の生活
涙の代替治療A
言葉が伝わらない
ディズニーランド
自由にならない体
眠れない夜
奇跡の風
みんなで旅行
 
3度目の入院
個室 付き添い
シャント交換
水頭症の悪化
延命治療の決断
お見舞い
床ずれ防止のエアマット
七夕 短冊への願い
気管挿管
保育園のお友達
けいれん止めの薬
気管切開する?
人工呼吸器を使う
延命治療@
添い寝をする
延命治療A
輸血する?
最後のケア
最後まで頑張ったね
みんなに見送られて・・・
天国の陸玖へ
陸玖のいない生活
クリック募金サイト上の募金
ボタンをクリックするだけで、
無料で募金ができる仕組みです。
みんなで募金の輪を広げましょう!
 
 
Library
脳腫瘍(小児脳腫瘍)
斜視
水頭症
中心静脈カテーテル
小児慢性特定疾患
セカンドオピニオン
放射線治療
お勧めサイト
脳外科医 澤村豊のホームページ
自治医科大学とちぎ子ども医療センター
セカンドオピニオン・ネットワーク公式サイト
NPO法人 脳腫瘍ネットワーク
 
朝日新聞に掲載されました

2011/1/25〜29の5日間
『患者を生きる』とい欄に、「この子らしく」という陸玖の闘病記録の記事を掲載していただきました。
閲覧はこちらから
 
LINK集
 
広げようリボン運動
ゴールドリボン
小児がんに関する啓発活動や、治療研究などへの経済的支援を求める運動をしています。
   
オレンジリボン
オレンジリボン運動で子ども虐待防止の輪を広げましょう。
子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
 
細菌性髄膜炎から子ども達を守りたい
ヒブワクチンってご存知ですか?ワクチンで守れる『いのち』はあります!いのちの格差を無くすためにも現在、ヒブワクチンの定期接種化を求める署名活動をしています。
免責事項
こちらで紹介している治療に関して本サイトは、あなたに対して保証できるものではありません。利用者が当ホームページの情報を用いて行う一切の行為について、何ら責任を負うものではありません。 本サイトを利用する場合は、自己責任にてお願い致します。
《重要》
ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。
Copyright (C) 2008  脳腫瘍と闘った小さな戦士 All Rights Reserved